「玄関前を竹垣(みす垣)で目隠しした庭空間」福田邸
島根県大田市大田町
- 施工
- 平成18年2月
- 主な庭木
- みす垣、モミジ、ホソバシラガゴケ
現在ある庭の一部を駐車スペースに変更したい。
変更すると道路側から玄関が見えるため何かで目隠しして欲しい。
駐車スペースと庭の境界に、竹垣(みす垣)を施工することで目隠しとなります。
玄関前から見える空間にはモミジとホソバシラガゴケを使用し自然な空間を演出しました。
「玄関前を竹垣(みす垣)で目隠しした庭空間」福田邸映像紹介
玄関前を竹垣(みす垣)で目隠しした庭空間が出来るまで

施主さまより入口右側のブロック塀を一部取り壊し駐車スペースにしたいと相談を受けました。

庭木を掘り取りながら作業を進めていきます。
掘り起こした庭木は親戚の方にもらっていただくことになりました。ご主人も愛着のある庭木の行き先が決まり一安心

ブロック塀を取り除き駐車スペースのおおまかな形がでました。
これから庭空間と駐車スペースの境に土留めの石垣を施工します。

まずは石垣の基準となる石を据え付けます。
ご主人が姿を変えていく空間の様子を見に来られました。

石と石が重なりあい互いに支え合う様に石を組み上げていきます。

石垣が出来上がりました。
見た感じ崩れそうな仕上がりですが石と石が重なりあっているので崩れません。
ちなみに、この石垣の名称はくずれ積みと言います。

くずれ積み

玄関前目隠し竹垣(みす垣)の施工まずは柱の取り付け固定。

みす垣は竹を横長に使い組み上げていく竹垣です。写真のように組み上げていきます。

みす垣の完成、空間の仕切り目隠しとしての姿がでました。
(みす垣は表裏がないので、どちらからでも同じように素材の良さを見ることが出来ます。)

飛び石を据え付けていきます。
(飛び石は土を踏まずに伝い歩きできるように配置された石)
手で抱えることのできない石は三又・チェンブロッコを使用して据え付けます。

飛び石、灯ろう、水鉢などの配置が完了しあらかたの庭空間が姿を出しました。

いよいよ最終的な仕上げです。
植栽したモミジが葉を付けるとほどよい木陰を作り出すことを想定しホソバシラガゴケを使用しました。

今回使用したホソバシラガゴケ
半日蔭を好み樹木の根本や切り株、朽ち木の上などに茎の高さ2~3cm程度でコロニーを形成する苔です。たくさんの葉が重なりあうように密に付き乾燥すると白っぽくなり水分を吸収すると濃い緑色になります。


玄関前 施工前



玄関前 施工後

ブロック取り壊しから庭空間仕上げまでおよそ10日の工程で駐車スペース及び庭空間を施工し完成しました。
施主さまにも要望通りに仕上がったと喜んでいただくことが出来ました。

施工して9年の月日が経過した空間です。
ご主人の行き届いた管理のおかげでモミジ・ホソバシラガゴケも健全に成長し庭空間全体に落ち着きと趣きがでました。